さむい なにもきこえない おなかすいた
泉凛
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1 |
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2 |
あるところに 焚火を信じるひとたちがいた
(天を焦がす炎は あらゆる闇を焼き払う
嗚呼煌々たるその光)
そう云い伝えられて みんなみんな闇夜に葡萄色の火を焚いた
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らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
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3 |
あるところに ギターを信じるひとたちがいた
(安らかに心ふるわすその音色は 鬼や悪魔を遠ざける)
そう云い伝えられて みんなみんな焚火を囲むがごとく
ギタリストの周り 耳を澄ませた
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らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
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4 |
あるところに
海老を信じるひとたちがいた
海老は腰が曲がっているから
(食べると腰が曲がる齢まで長く生きられる)
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らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
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5 |
そう云い伝えられて
みんなみんなギターのピチカートみたく
跳ねる海老を網にいっぱい獲れるだけ獲った
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らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
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6 |
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7 |
(信じる者は救われるかな)
空気は煤でちょっとくすんだ 森が少しだけちぢまって
海の生き物はちょっぴり減った
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わーわーわーわー
わーわーわーわー
わーわーわーわー
わーわーわーわー
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8 |
(信じる者は救われたいんだ)
さむい なにもきこえない おなかすいた
僕たちは日々火を焚いて ギターを奏で 海老を齧る
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わーわーわーわー
わーわーわーわー
わーわーわーわー
わーわーわーわー
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9 |
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