■ 自動作曲実験参加条件と、作成した作品の著作権
● 作品の著作権について(2024.3.27 追記)
自動作曲実験で生成された作品に関して、再度説明します。(他ページと重複あり)
- 基本は「この科学技術実験に参加することで、金銭的利益や何らかの権利は得られない」ということです。また、それが本実験参加条件です。
- 作品の著作権について
作品の著作権は本システム開発者が保有する建前にしています。(実験参加したユーザに著作権があると誤解しないでください。)- もし他者による不条理な作品使用が起きたら、作曲者(自動作曲条件設定者)と協力して不条理と戦う場合もあり得ます。
- それでも心配があるようでしたら、作品公開希望をしないで頂きたいです。
- また、ご本人が公開希望されても、そのことが何らかのトラブルの原因となり得る状況では、運営者が公開を控える場合もあり得ます。(例:「テンプレート禁止」と表明されている場合や、著作権に関して誤解をお持ちのユーザの場合など。)
- 今までは、自動生成された創造物については「思想又は感情を創作的に表現したもの」とはみなされなくて、著作権は生じないとするのが世界的な見解だった(英国だけ例外)ようですが、人工知能を道具として使って思想又は感情を創作的に表現する創作過程がようやく認知されつつあるように感じます。
- しかし、法律が改正されて人工知能を利用した創作物にも著作権が認められる時代が来たとしても、当実験への協力者としての参加条件として、生成結果に対して何の権利も主張しないことを条件とし続ける方針です。その条件に同意できない方は、実験参加してはなりません。
- とはいえ、Orpheusで得た曲のヒントを有効に使って、それに自分自身の思想または感情を創造的に十分に加えて作品として完成して、その著作権を主張することはできると思います。そして、作品を文化庁の著作物登録制度https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/toroku_seido/を利用するのもあり得ると思います。Orpheusプロジェクトでは、まず作曲技術を皆が使えるようにして、やがてユーザ自身が作曲技術を習得して、作品を作って著作権を主張できるようになることを未来像として描いています。
- 公開について
公開作品は一般閲覧者が自由に視聴・ダウンロード・作曲条件閲覧などができます。その理解のもとに、各ユーザはユーザ自身の自由意思で各作品を公開希望することができます。公開作品の扱いに不満があれば公開希望しないでください。 - コメント記入について
現在のところ、ユーザコメントや掲示板には物理的に何でも書けるようにしており、「ダウンロードしないで欲しい」とか「テンプレートにしないで欲しい」という希望をコメントすることも禁止していないので、そのような個人的希望を伝えることも現在は禁止していません。各ユーザがそのコメントを読んでどう尊重するかは、システム側では制御できないと考えています。 - 過去の模範作品への敬意について
システム開発者は、比較的初期に熱心に自動作曲アルゴリズムの利用の模範例を生成して下さった mico さんをはじめとする方々に、深い感謝の念を持っています。同様に、一般のユーザ各位も、今までに積み重ねられた模範作品の作成努力に十分な敬意を払い、作品を模範として学ぶことはあっても、安易にそのままテンプレートとして使って作曲・公開するようなことがないように、主催者側として希望します。(原理的に希望以上のことができないことは承知しています)。
● 歌詞の著作権問題について(2023.3.14 追加)
歌詞の著作権の扱いに関して質問があったので、以下のようにお答えします。
- 当システムは、歌詞の著作権の譲渡は求めていません。(むしろお断りします。誤解なさらぬよう。)もちろん、自主的な放棄は構いません。
- 著作権を含むトラブルが予見される歌詞を用いての自動作曲実験参加はしないで下さい。(公開実験参加条件です)
- 歌詞の著作権と自動作曲結果の著作権をそれぞれの権利者が保持することは、公開された作品が何者かによって悪意の利用がなされたときの対処で役立つ可能性があると考えています。(健全な技術発展のために、作詞者とOrpheusで共闘しましょう。)
- 上の目的から、当実験の作曲結果の著作権は当実験運営側にあることを建前として主張していますが、この種の判例がないので、法的に認められるかは分かりません。
- JASRAC様とは何の関係もありませんが、作詞者がJASRAC契約を守るかどうかは本人の責任であり、それが過去のOrpheus作品に適用されるのであれば、本人からの依頼によりりOrpheus運営側は該当作品をOrpheus後期作品サイトから削除致します。
● Orpheus音楽の著作権ポリシー
- この web サービスは、歌唱曲を自動的に生成する理論と技術の研究と実証のために行う実験で、協力的なユーザに公開するものです。
- 本システムによって生成された作品の著作権は、悪意の利用防止のため形式的に、本実験の運営者に属するものとします。
- 一言でいえば、悪用しなければ、著作権を気にせず自由に大いにご利用ください、ということです。
- 著作権を気にせず自由に使っていただきたいのですが、かつての悪意の利用(いじめ、中傷、揶揄など)を阻止するために、著作権を主張することにしました。
- 裁判になれば、人工知能による創作物には著作権が認めらない可能性も高いのですが、一応、当方の著作権を形式的に主張しておきます。
- 著作権がある歌詞や、出来上がった曲がたまたま既存曲に似ている場合は、著作権法に従うことになり、その場合に関しては、当サイト運営者は責任を持ちません。
- 本サイトで公開された作品は、善意の利用ならば、どなたでも自由に行えます。
- 公開作品の善意の利用には、商用利用、再配布、他サイトでの作品利用や公開、演奏会や演劇やビデオBGMなどでの利用、音質改善や二次創作なども含みます。
- 自動作曲実験結果は、公開あるいはダウンロードが許可されている場合以外は、ダウンロードや録音や配布をしてはなりません。(不適切な作品が拡散しないようにするためです。)
- 適切な歌詞を用いて下さい。
- 公開・非公開を問わず、本実験の目的にそぐわない歌詞や作者名(個人攻撃・誹謗中傷・揶揄・著作権侵害・下品・公序良俗に反する語・他人の名の騙りなど)を用いてはいけません。
- 著作権を侵害する恐れのある歌詞を使うとか、良識を疑うような歌詞であるとか、自動作曲した結果がたまたま著作権のある既存の曲に酷似していたとか、... などの場合は、公開をご遠慮下さい。
詳細は(orpheus.music.org@gmail.com を半角に)にご相談ください。)
● 参考:AI創作物の著作権についての資料
● リズムパターンの著作権について
ここに使われているリズムパターンに関しては、著作権の問題はないと考えています。
リズムパターンは音楽の基本要素で、和声進行パターンと同様、人類の共通の財産と考えて良いと思われます。どんな独特のリズムパターンでも、恐らく過去にどこかで使われたことがあったに違いありません。文章に喩えると品詞列のようなもので、小説は著作権の対象になるが、その文章の品詞列(たとえば「吾輩は猫である」は、名詞・助詞・名詞・助詞・助動詞の列です)に関しては著作権の対象になりえないと同様でしょう。
実際、古今東西、リズムパターンが似ている曲は多くあります。
● 和声進行の著作権について
ここに使われている和声進行に関しては、著作権の問題はないと考えています。
和声進行は音楽の基本要素で、リズムパターンと同様、人類の共通の財産と考えて良いと思われます。どんな独特のコード進行があっても、恐らく過去にどこかで使われたことがあったに違いありません。文章に喩えると品詞列のようなもので、小説は著作権の対象になるが、その文章の品詞列(たとえば「吾輩は猫である」は、名詞・助詞・名詞・助詞・助動詞の列です)に関しては著作権の対象になりえないと同様でしょう。
実際、古今東西、コード進行が似ている曲は多くあります。たとえば、
- The Beatles: "Let it be"
- 大きなのっぽの古時計
- イルカ「なごり雪」
は、和音(コード)進行が殆ど同じで、どれもハ長調で表せば C G Am F C G C の型(少し違うところもある)です。
● 本サービスのその他の要素に関する著作権について
その他の要素、すなわち楽器編成や、ドラムパターンや、速度指定や、音域や、調などに関しても、著作権の問題はないと考えています。
なお、本システムのアイコンとして用いている著作権フリーの画像は、Karen Hatzigeorgiou さんのKaren's Whimsyで提供されているものです。ところで、オルフェウス(オルペウス)は、妻のエウリディーチェ(エウリュディケ)から必死で顔をそらしていますが、なぜか分かりますか?(ギリシア神話クイズ)