限りなく零に近づくまで
作詞:y=1/x 作曲:五六四〇
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極寒地帯、
ヤマアラシのジレンマ。
もやを抱えて
過ごす日々に対し、
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「いつかは」と
彼らは口を揃えて言った。
けれどもそれは
叶わなかった。
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仲間がひとり
弾ければ、
たちまちその周りも
弾け飛ぶ様を
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最初こそ飛び回る
虎のように捉えていた。
でも、いつしか
それは鳥に変形した。
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「苦しい。
息ができない」と呟き、
暗い部屋の中で
弾ける音が聞こえた。
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…それからなのか、
確かに感じた。
ぼくの薄い膜が、
ふらふらと揺らめくのを。
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「10L」と書かれた
ボトルへの手紙。
「多いね」…
「少ないね」……
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その奥に見えた、
漸近線への踏切。
漸近線への踏切…
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