悲しみスコール
清流さん
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更地となったバラック跡 草原と化す国鉄の線路
歪んだレールの上を走る 異国から来た通勤客車
遠方に聳え立つ摩天楼 周囲を見渡せば汚い雑踏
開かれた露店のパラソル 唸るバイクのモーター
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6 |
道を埋め尽くすジプニー達 テールライトが光る
交差するコンクリート高架橋 走るのは高価鉄道
曇天の雲が街を覆いだし 天空を鉛色に染め上げ
スコールを降らし 今日もこの街を濡らしていく
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7 |
鈍間な列車の警笛がスコール降る街に鳴り響く
そんな列車を横目に見ながら濡れる草の上を歩く
降り注ぐスコールの降る暗い空を見上げ思い出す
あの時出会った異国の少女との記憶を思い出を
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8 |
あなたに逢いたいよ
この街からこの国から抜け出して
あなたに逢いたいよ
あなたが住む国へあなたの住む街へ
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9 |
もう一度逢いたいよ
もう一度二人でバナナを食べたいよ
もう一度逢いたいよ
二人でスコールの下を走りたいよ
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10 |
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でもそんな事出来ないよ
私にはこの国を出るお金が無い
貧しい生活を繰り返し
大海を知らずこの地で果てるのみ
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12 |
止もうとするスコール
しかし空を見上げても青空は無い
鈍間な電車の警笛が
虚しくこの街と鉛色の空に響く
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