348062 / こだま
優しい男ぼくは誰にでも優しかった
男も女も隔て無く助け
嫌な顔せず手伝った
喜ぶ顔が好きだった
だけどそれでも君だけは
心の底から尽くしたい
たった一人の特別な
ぼくの大事な人だった
だけど想いは伝わらず
君は笑顔で受け流す
考えてみれば当然だ
自分で首を絞めていた
優しい 優しい 優しい男になりなさい
強く優しい男たれ
人のためこそ 美徳なれ
そう教えられ生きてきた
たとえどんなに優しくしても
ぼくの心は伝わらず
たとえ何でも助けに行けど
ぼくの思いは届かざり
きみは笑顔でぼくの善意に
感謝の言葉をなげかける
ぼくも笑顔できみの感謝に
精一杯に強がった
ひとのためならお金など
惜しむことなく捻出し
ひとのためなら時間など
徹夜してまで割いてきた
優しい 優しい 優しい男になりなさい
強く優しい男たれ
人のためこそ 美徳なれ
そう教えられ生きてきた
ぼくはもう
「いい人」でいることに
疲れたんだ
ガラスが輝く廊下を走って
君のいる教室へ駆け込んだ
驚く君の顔も気に止めず
思いの丈を言葉にした
優しい 優しい 優しい男になりなさい
強く優しい男たれ
人のためこそ 美徳なれ
だけど時には 身勝手に
己の思いに 正直たれ
♪ |
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