621340 / 藤原定家編/トルコ石
百人一首 第11〜20首わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと
人には告げよ海人の釣船 参議篁
天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ
乙女の姿しばしとどめむ 僧正遍昭
筑波嶺の峰より落つるみなの川
恋ぞ積もりて淵となりぬる 陽成院
陸奥のしのぶもぢずりたれゆえに
乱れそめにしわれならなくに 河原左大臣
君がため春の野に出でて若菜摘む
わが衣手に雪は降りつつ 光孝天皇
立ち別れいなばの山の峰に生ふる
まつとし聞かば今帰り来む 中納言行平
ちはやぶる神代も聞かず竜田川
からくれなゐに水くくるとは 在原業平朝臣
住の江の岸に寄る波よるさへや
夢の通ひ路人目よくらむ 藤原敏行朝臣
難波潟短き蘆のふしの間も
逢はでこの世を過ぐしてよとや 伊勢
わびぬれば今はたおなじ難波なる
みをつくしても逢はむとぞ思ふ 元良親王
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