601351 / mico
男爵の落とし物【前奏】
鳥が大好きな男爵は命令だからねと
せっかくの色を捨てて迷彩をまとって
橋を一つ守った
誰一人傷つけないで
本が大好きな男爵は命令だからねと
せっかくの辞書を捨てて迷彩をまとって
世界を一つ守った
誰一人傷つけないで
ああ あんなに気づかれないことを望んだ
君が迷彩をまとったのは
気付かれたかったからなんだね
今から落とし物をするから逃げて
【間奏】
君の棚からどんどんなくなるごとに
空から雨のように矢のように光のように降り注がれた先には
詩人が生えて 星の番人に変わっていった
敵なんていないんだ だからこれが最後
【間奏】
きっと鳥が大好きな男爵は
もう元の色に塗り替えて
もう誰にも邪魔されずに好きなだけ眺めてる
誰一人傷つけないで済んだから
きっと本が大好きな男爵の本棚には
またたくさんのお気に入りの本が詰まってる
仲良しの郵便屋さんが届けてくれた
世界中の手紙と共に
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