550021 / ぱぴぞう
乞食この飢え枯れた心と同じ
果てなき大地にその身を委ね
痩せた身体を引きずり歩く
月の砂漠の放浪者
一切れのパンに涙を流し
民にへつらう愛想笑い
祭りの後の余り飯
腐肉を漁るハイエナ暮らし
昔無くしてしまった筈の
理性や誇りや欲望や
夢や希望や怒りや愛と
戦い続け疲れ果て
街の外れの樫の木林
乙な枝振りその木の根本
塒に穿った小さな穴に
こうして無様に潜りこみ
乙な枝振りその木の落とす
可愛く揃った甘い団栗
千歳の時を分かつ果実を
虚ろに齧る午後三時
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