364075 / さやさや
Anaphylaxisここから見える景色は
僕の痛みを思い出させる
蜂に刺されたかのような
鈍く鋭い胸の痛みが
その思い出は泥のように
奥までまとわりついて
踏み出す足を縛りつけている
君を知ってしまった
次が踏み出せない
痛みを知ってしまった
次は致死量になる
君を愛してしまった
もう忘れたはずなのに
痛みを残してしまった
次は致死量になる
君と過ごした日々に作られた
嫌われないための防御本能
いつまでも反応し続けて
全身を回る毒のように
君を無くしてしまった
いつか来ると知っていたのに
痛みを先延ばしした
次は致死量になる
君も無くしてしまった
失うことを恐れ過ぎた
痛みが再び回り出す
次は致死量になる
|
■コメント追記は登録者のみ |