279749 / 清流さん
未定とあるアジアの国の首都の郊外
地下鉄がトンネルを抜け地上を走る
そんな地下鉄の線路の横側を
真っ白な予定帳を持った男が歩いていた
彼は隣の国からやってきた旅人だと言う
何か目的あっての旅では無く
予定も何も無くただその地その道を歩くだけ
未定の旅を続けている
予定に縛られて動く都会のサラリーマン
それに合わせて起きるアジアらしい車の渋滞
そんな様子を尻目に彼はただ
真っ白な予定帳を持って歩く
旅はどこまでも続く
今は都会の郊外かも知れないが
もしかしたら深い森に行くかも知れない
でも彼にとってそれは未定でしかない
終わらない旅を続けよう
予定なんて実現しにくいから
終わらない旅を続けよう
どうせ全ては未定なんだから
終わらない旅を続けよう
何があるか分からない楽しさ
終わらない旅を続けよう
人生に予定なんてないのだから
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