405183 / 藤原冬嗣
卒業の詩教室から見える校庭の桜
僕はひとりでそれを見ている
周りには楽しげに会話する同級生
僕はいつもひとりぼっちだった
もうすぐ別れの時間だけれど
僕は別に何とも思わなかった
だって僕はずっとひとりぼっち
別れる相手がそもそもいない
今日は別れの卒業式だ
周りのみんなは泣いている
どうしてだろう悲しくないのに
僕の目頭熱くなる
ひとりひとりに手渡される
卒業証書授与の時間
みんなは拍手をもらってるけれど
僕の番だけ異常に静か
教室に戻って先生の話
周りのみんなは泣いている
だけど今は何とも思わない
早く帰ってごはんを食べたい
卒業アルバム別に欲しくない
でも別に嫌な思い出もない
ただどうしてだろうか
後ろめたさを感じてしまう
最後の放課後校庭の桜
君はそんなの知らないけれど
僕は君をずっと見ていた
さよなら僕の唯一の友よ
次は友達できるかな
いや別に欲しいわけじゃないし
別に寂しいわけでもないし
まぁいい明日は明日の風が吹く
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