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646699 / かりんとう

首から峠

辛抱強く生きていても
いつか首に縄をかけられて
忘れ去られていくだけ
死は近い

幸福とは何かを知ることもなく
人生という名のレースに巻き込まれ
自分をすり減らしながら生きている
死は近い

無闇 暗闇 深い谷
落ちる準備はできたかい
矢鱈 めったら 暗い川
泳ぐ準備はできたかい

遊ぼう遊ぼう僕と遊ぼう
僕たちとじゃなく僕と遊ぼう
どうせやがて訪れる
死は近い 死は近い

四魂 悔恨 遠い橋
帰るとこまで進むだけ
久遠 滅法 浅い夢
消えてなくなりゃひと踊り

遊ぼう遊ぼう僕と遊ぼう
僕たちとじゃなく僕と遊ぼう
どうせやがて訪れる
死は近い 死は近い

遊ぼう 遊ぼう
無明を渡れ
どうせやがて訪れる
死は近い 

[Orpheus開発チーム] 倶利伽羅峠の読み替えでしょうか。古風な戯れ歌の雰囲気がいいですね。
[かりんとう] ありがとうございます。
はい、タイトルは倶利伽羅峠から取っています!

■コメント追記は登録者のみ

635981 / D.J.542さんの曲に詞をつけました。かりんとう。

歌がない世界

この街は歌のない街
暗い路地に眠る猫も
口ずさむのをためらう
ここは歌のない街

突然のクーデター
わけのわからぬスローガン
あらゆるものは刈り取られ
俺たちは歌をなくした

歌が消えたあの日から 
俺たちは死んだように
躍らない言葉だけを 
ぽつぽつと呟くだけ

陽気な歌うたいのあいつも
裏町でナイフと拳銃みがいてる
やめときな馬鹿なことは
そんな柄じゃねえだろさ

今日も街のそこかしこ
黒い目が俺たちを監視する
歌のないこの街で誰が歌を歌うだろう
誰が歌を歌うだろう

[五六四〇] 名作歌詞として推薦しました

■コメント追記は登録者のみ

614052 / かりんとう / かりんとう+かりんとう

Unexpected tomorrow

世界が変わる 一瞬で変わる
何を今までこだわってたの
そんなことも忘れるほどに
突然変わる 一瞬で変わる

ついていくものとおいていかれる
もののあいだ 線引きを
誰がするかな 僕はどちらかな
ああ

未来の話
革命の話
退廃と進歩はよく似ていて
見分けがつかないね

強い風が吹く晩に
クマのぬいぐるみ窓から放り投げ
旅に出てみようか
ねえ

壊されるもの
作られゆくもの
正しいことが何なのか
誰もわからないね

僕がさなぎを破る日は
全ての大人がこどもに還る
それはとてもうれしくて
終わらないわくわくの始まり

強い風が吹く晩に
クマのぬいぐるみ窓から放り投げ
旅に出てみようよ
ねえ

強い風が吹く晩に
クマのぬいぐるみ窓から放り投げ
旅に出てみようか
ねえ

[嵯峨山茂樹] 読む者の心を強くひきつける詩ですね。

■コメント追記は登録者のみ

549579 / かりんとう

神話

(逃げ遅れた鳥が上空を旋回する
小さな風が大きな渦を呼んで
人々を翻弄する)

大洪水がやって来て
世界を刷新するのだ
滅びに向かう気配は
一向になかった

文明の繁栄 豊穣なる大地
ただ少しばかり馬鹿になった
人間が増えすぎただけ
預言者は伝える

やがて滅びが来るだろうと
しかし預言者には
マス・コミほどの力はなく
声はかきけされた

逃げ遅れた鳥が上空を旋回する
キュルルルと哀しく鳴いている
小さな波が大きなうねりを呼んで
泥船を押し流していく

そしてやがて沈んだ
船の先端から
朝日が昇り始め、
また新しい1日が始まるのだろう

人のいない静かな朝が
朝日の中から
人のいない静かな朝が
絶望の海から

[嵯峨山茂樹] 名作歌詞として推薦しました。

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540986 / かりんとう

君は宇宙人

僕のとなりに座ってる
とびきりキュートな女の子
優しそうなその瞳
僕は好きになっちゃった

ある日君を追いかけて
広い野原に出てみれば
まさかまさかのミステリー
君はユーフォーに乗ったよ

いとしい君は宇宙人
不思議な不思議なエイリアン
優しいほほえみその裏に
秘密隠したエイリアン

昨日ユーフォー見たでしょと
ひとさし指で責められた
「記憶消そうか?それとも…?」
僕はお供になりました

その日君と舟に乗り
星のまたたくギャラクシー
君とふたりきりのデエト
光を超えて旅に出た

いとしい君は宇宙人
不思議な不思議なエイリアン
銀河に映した唇は
ふたり秘密のランデブー

小鳥の声で目が覚めて
急いで学校へいったけど
全部夢だったんだろうか
もう一度会いたい

あの日君を追いかけた
広い野原に出てみれば
まさかまさかのミステリー
…その後のことは秘密さ…

いとしい君は宇宙人
不思議な不思議なエイリアン
優しいほほえみその裏に
秘密隠したエイリアン

いとしい君は宇宙人
不思議な不思議なエイリアン
優しいほほえみその裏に
秘密隠したエイリアン

[嵯峨山茂樹] かりんとうさんのコミカル物語詩は、情景が目に浮かぶような視覚的描写が素晴らしく、引き込まれます。こういう経験をしてみたいですね。

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506258 / かりんとう

ママは万引きの常習犯

部活終わって家に帰ると
パパがなぜかいた
すごく深刻な顔をして
テレビを見ていた

ねえパパどうしたの
仕事はもう終わったのまさか
私がそういうとパパは
私の顔を見ないでこう言った

ママがまた万引きしたんだ
さっきスーパーに行ってきた
ママはいつもみたいに泣いてたけど
はあ

ママは万引きの常習犯
これで十回目だよ
いつからこんなになったのかな
かなしいねママ

ママはそれから家に帰って来た
すごく変な顔で
笑ってるのか泣いてるのか
よくわからなかった

誰も何も言わず
パパが買ってきた弁当を
三人で黙々と食べた
消えかけの蛍光灯が暗い

ママばかだからほんとごめん
もうしないっていったのにね
うううううううううう
うっうっうっうっうっうっうっうっ

ママは万引きの常習犯
病院送りだね
いつかは笑える日が来るかな
かなしいねママ

ママは万引きの常習犯
もう治らないのかな
昔のママに早く戻って
かなしいねママ

ママ
ああ
ママ

[嵯峨山茂樹] 運命的な悲哀が伝わって来ます。かりんとうさんは、こういうちょっとコミカルな悲哀の表現が素晴らしく、ずっと心に残ります。

■コメント追記は登録者のみ

504078 / かりんとう

城東区

(支配人)
ようこそようこそ
いらっしゃいませ
ここは言葉の迷宮
城東区でございます

いま私は城東区に迷い込んだ
ここは迷路 すさまじき迷路
クリシェ支配人が
繰り返し同じ場面を提示する

この町をさまよう者は
雨のかわりに言葉の洪水
自分の好きなお決まり文句
それは脳に住みつく麻薬

「もしも明日私は誰も知らない
古い街でもう何もわからない
さようならまた昨日(明日)
食べて飲んで恋をして」これみんな常套句!


いま私は城
いま私は常套句デモが
いま私は城東区でもがいているここは隘
いま私は常套句でもがいているここは隘路 戻られぬ隘路

この町をさまよう者は
同じフレーズ何度も何度も
脳内物質ドーパミンミン
そしていつも似たよな作詞

とり
こま
れる
あああ

[嵯峨山茂樹] 常套句に陥る苦しさをコミカルに自嘲する手腕は、やはりかりんとうさんならではですね。

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433604 / D.J.542さんの曲に詞をつけました。

コンセプトカーに乗って(夜景)

コンセプトカーに乗って
旅する大人時間
風吹く夜は近未来
アクセルは軽く

遠い夜景おぼろげな
届かないシルエット
あの日の君のような
秘密めく面影

♪ 

きらめくネオンサインが
静かな波のように
夜はささやく蒸留酒
思い出に揺れて

オモチャみたいな人生と
人生みたいなオモチャ
僕は何が欲しかったのか
君を手放してまで

コンセプトカーに乗って
どこまで行けるだろう
過去と未来を連れて
アクセルは軽く

[嵯峨山茂樹] いい曲に仕上がっています。

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427814 / かりんとう

冥き道(くらきみち)

遠い道冥い道
ほれあえむすびあえ
やがて消える炎
いつまでも照らすかのように

愛は滅びに至る道
知りつつも
手の鳴るほうへ
恋は甘い毒よりも甘い

さかきはずのみみずくも
邪淫に逆らえぬもの
夜に飛び立つ鳥は鳴く
声にならない声で鳴く

ああさりとて愛よりも
他に何を望もうか
この身けものに落ちようと
他に何を望もうか

かえりゃんせかえりゃんせ
それはいつかの柔き声
もどりゃんせもどりゃんせ
それはいつかの幼き(いとき)声

遠い道冥い道
じゃれあえむつびあえ
やがて切れるえにし
いつまでもすがるかのように

遠き道冥き道
じゃれあえむつびあえ
やがて消える炎
いつまでもともすかのように

遠き道冥き道
じゃれあえむつびあえ
やがて消える炎

[嵯峨山茂樹] いい曲に仕上がっています。

■コメント追記は登録者のみ

426649 / かりんとう

いつかマクドナルドで

いつかマクドナルドで
ビックマックを食べながら
僕が消えゆく100の理由を
君と二人で話そうか

子供走り回る
親はとめず無駄話
店員は忙し
老人は新聞にくいいる

何気ない午後は死に満ちて
シェイクすする僕の耳朶にも
見えない予感が聞こえてくる
こんな眩しい日曜日なのに

いつかマクドナルドで
アップル・パイを食べながら
時の無常の速やかなこと
君と二人で話そうか

無機質な学生
騒がしい女子たち
店員は忙し
父親は帰りたがっている

何気ない今日も死にあふれ
ポテトつまむあたしの母指にも
わりない無常が迫ってくる
こんな眩しい日曜日なのに

わりない無常が迫ってくる
こんな眩しい日曜日なのに
こんな眩しい日曜日なのに
こんな眩しい日曜日なのに

[嵯峨山茂樹] 名詩ですね。

■コメント追記は登録者のみ

423910 / かりんとう

夏 休子(なつやすこ)ちゃんの歌

昔夏休みにだけやってきた
色の白い女の子のこと思いだす
夏やすこちゃんとかいったっけ
今はどこでどう生きてるのかな

やすこちゃん やすこちゃん
夏休みにだけ やってくる
髪の長い女の子お母さんとふたりきり
草の中で真っ白な 大きな傘をひらひらり

話しかけると優しい顔をして
住んでる大きな町のこと話してくれた
その声は小さくてでも深い目
私たちの知らない深い胸

やすこちゃん やすこちゃん
夏休みにだけ やってくる
足の細い女の子 いつも肩で咳をしてた
草の上でおままごと 小さなその手はらはらり

間奏

また8月が今年もやってくる
あの日ふたり座った夏草茂る丘
大人になるほど遠くなるほど
鮮やかによみがえる夏の日

やすこちゃん やすこちゃん
夏が終わるころ バイバイね
白い肌の女の子おかあさんと手をつなぎ
草の上さようなら かすかな香りふわふわり

後奏


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405151 / かりんとう

麗しのサボリナ

あの子はいつも授業をさぼり
ムツカシイ本読んでいるよ
長い髪光当てながら
影になる制服風に揺らし

出欠はいつもとばされる
だけどテストはいつも満点
できたらお近づきになりたい
でも相手にされない僕だよ

麗しのサボリナ 僕に一度だけ
ニッコリ笑ったことがある
それからずっとあいらぶゆう
だけどつれないサボリナさ

あの子はいつも屋上の上
外国の歌歌ってるよ
英語にろしあ語すぺいん語
風になる制服影にゆらし

横顔はいつもかなしげで
だけど前から見れば楽し気で
ときどきどうしょもなく子供で
ああ翻弄されてる僕だよ

麗しのサボリナ 僕に一度だけ
ニッコリ笑ったことがある
それからずっとあいらぶゆう
だけどつれないサボリナさ

僕より高い背を空に伸ばし
もっと遠くを見てるサボリナ
授業中サボリナのことばかり
どこにいるの君に会いたいよ

[嵯峨山茂樹] いい曲に仕上がっています。

■コメント追記は登録者のみ