545923 / mico
笑う小さなサボテン最後にもらった餞別
テコラッタにサボテン
いつもぶっきらぼうな
あの子がくれた
手の平にコロンと乗せて
テコラッタに貼られた
いつもぶっきらぼうな
あの子の笑顔
新しい角部屋の
出窓が指定席
おはようひとつ振りかけて
静かな笑顔がぼくを見る
あの日バスの窓から
絵本で見たあの鉄道
光る窓をすり抜けて
今日も夜空を駆け巡る
新しい角部屋の
出窓が指定席
ただいまひとつ振りかけて
静かな笑顔がぼくを見る
死にたいと思ったことはない
けれど けれど
消えてしまいたいと思ってたんだ
ずっと ずっと
新しい角部屋の
出窓が指定席
おはようひとつ振りかけて
色褪せた笑顔がぼくを見る
あの日バスの窓から
絵本で見たあの鉄道
光る窓をすり抜けて
今日も夜空を駆け巡る
新しい角部屋の
出窓が指定席
ただいまひとつ振りかけて
剥がれ落ちた笑顔を見る
その時はじめて気づいたんだ
笑顔の下にあったんだ
がんばれの文字が
ぼくに言わなかったがんばれが
死にたいと思ったことはない
けれど けれど
消えてしまいたいと思ってたんだ
ずっと ずっと ずっと
だけれど だけれど
あの子の中にもこの世界にも
ぼくが1mmも存在しなかった
ことにはできないと
Ah わかっているから
ぼくは ぼくは
生きることを選んだんだ
新しい角部屋の
出窓が指定席
おはようひとつ振りかけて
静かな笑顔にぼくも笑う
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[梟] micoさんの初期の傑作です。詩もいいですが、曲も素晴らしいです。
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