301021 / しまじろ
ふたご山のオオカミ一つめの春 ふたご山に
二匹のオオカミが産まれた
かあさんの長い尾にひかれて
岩肌の眩しさを知った
二つめの夏 生い茂る森
迷子の鳥を追って駆け回る
目を配せ お互いに頷く
見てはならぬという向こう岸へ
三つめの秋 吹き荒ぶ風
それを突き抜ける音に振り返る
かあさんが落ち葉よりも紅く
点々と 点々と
四つめの冬 吹雪に打たれ
もう片方の山へと急ぐ
寒さと錆びた匂いに震え
ずれていく足並みに気づきながら
五つめの春 尾に隠れて
向かいの里を眺める子ら
変わりゆく景色から響いてくる
今日もカンカンと カンカンと
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[五六四〇] 名作歌詞として推薦しました。
物語性がありますね。
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