解 説 1.言葉と歌詞のイントネーション この自動作曲システムのキーワードは「言葉のイントネーション」です。イントネーションとは、言葉を読み上げるときの音の上下動のことで、日本語の意味理解に大きな役割を果たしています。たとえば「はし」という単語の読み方を変えると「箸」にも「橋」にも聞こえるように、異なったイントネーションで読みと意味が変わってしまうのです。 言葉のイントネーションと似て、歌のメロディも歌詞についた音の上下動です。つまり、歌詞にメロディをつけることは、同時に歌詞の言葉に改めてイントネーションを付けている、と見ることができます。 もし、歌詞にその言葉本来のイントネーションと異なるメロディをつけるとどうなるでしょうか。「橋」と「箸」の場合、たとえ本来の歌詞が「橋」であっても、「は」から「し」へと下降するメロディで歌えば、聴き手には「箸」と間違って聴こえてしまう可能性があります。 したがって、歌詞の内容を正しく伝える自然なメロディーラインのためには、歌詞のイントネーションの上下に従ってメロディをつくることが重要であると言えます。 2.オルフェウス メロディー作曲のしくみ そこでオルフェウスでは、歌詞のイントネーション解析に基づいてメロディを作っています。 キーボードから入力された歌詞のイントネーションを、標準語のデータベースを用いて解析します。次にそのイントネーションの上下に従ったメロディを制作します。 もちろん、音の上下だけでは音楽らしいメロディはつくれません。そこで、メロディーのリズムやコード進行に合う、最もふさわしいメロディを探します。多数考えられる音の並びの候補からもっとも良いメロディを探すことはコンピュータといえども難しく感じられますが、動的計画法というアルゴリズムによりベストスコアのメロディを効率的に探すことができます。 3.クレジット情報 - SoundFont - SGM v2.01 SGM v2.01 is licensed under CC BY 4.0. Source: https://www.polyphone-soundfonts.com/documents/27-instrument-sets/256-sgm-v2-01 (User registration in Polyphone is required for downloading.) Author's page: http://www.geocities.jp/shansoundfont/ License for the soundfont: http://polyphone-soundfonts.com/en/license#give_credit License (CC BY 4.0): https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.ja
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