431076 / ゆーき
枕草子春は曙
やうやう白くなりゆく山際
すこしあかりて
紫だちたる雲の細くたなびきたる
夏は夜 月の頃は
さらなり 闇もなほ
螢飛びちがひたる
雨など降るも をかし
秋は夕暮れ 夕日のさして 山端
いと近くなりたるに 烏の寝所へ
行くとて 三つ四つ二つなど
飛び行くさへあはれなり
まして雁などのつらねたるが
いと小さく見ゆる いとをかし
日入りはてて
風の音 蟲の音など
冬はつとめて 雪の降りたるは
いふべきにもあらず霜などのいと白きも
またさらでもいと寒きに 火など
急ぎおこして炭持てわたるも いとつきづきし
昼になりて
ぬるくゆるびもていけば
炭櫃 火桶の火も
白き灰がちになりぬるは わろし
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